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 「アジアの夜明け。ベトナム最新ビジネス情報とその展望」
 http://www.tida-square.co.jp/e3120390.html

講師紹介 
■猪谷氏  プロフィール
株式会社 VIT Japan 代表取締役 猪谷 太栄 (いのたに たかひで)
 大阪市立大学法学部卒(体育会ラグビー部)大学卒業後、関西の大手私鉄会社に
 就職、その後、2004年株式会社ベンチャー・サポート・ネットワーク(現 株式
 会社あきない総合研究所)に転職、以来ベンチャー企業支援コンサルタントとし て活動。
 起業支援セミナーなどでの講演実績も多数ありベンチャー企業支援の一環として、
 アジアでのビジネスマッチングイベントのプロデュースも行い、2005年、2007年
 に上海起業家登龍門、2007年にホーチミン起業家登龍門をプロデュース。
 ホーチミン起業家登龍門の際にベトナムの成長可能性を非常に感じ、2010年3月
 あきない総合研究所を退社し、株式会社VIT Japan を設立 

>ビジネスチャンスを掴む鉄則は、その場所にいること、ということで、ホーチミ ン中心に
ビジネスを展開中。 

> 下記は猪谷氏がベトナムで運営している、日本とベトナムを繋ぐブログサイト
 「ベトニャット」で、日々ベトナム好きな方やベトナム在住の方が情報を出して います。

 「ベトニャット」 : http://vietnhat.tv/

 下記は猪谷さまのブログです。
 ☆ベトナムでビジネスを ブログURL : http://vitjp.vietnhat.tv/ 

今後とも宜しくお願いします。 
主催: 株式会社てぃーだスクエア tel 098-870-0860 fax 098-870-0861
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 上原 稔  uehara@c-point.co.jp

『ベトナムは今!』No.50 ニュース解説 経済発展ゆえの悩み!?-中進国ベトナムの今後の課題

『ベトナムは今!』No.50― 今週の見出しから

最低賃金、来年150万ドン超え?ワーカー不足解消に向け (NNA21日)

「日系企業の対越投資は製造業からサービス業へ移行する傾向にある」
(Bao Kinh Te Viet Nam 14日―FUJINETニュース1918号)

政府保証債の発行額、年々増加:海外借り入れは4年で4(NNA22日)

小売業界拡大も制度は未熟:外資進出は困難 (NNA16日)

ベトナムの鉄道事業で人材育成=自治体初、2010年にも―大阪市
(JiJicom 19日)

★日本企業の対ベトナム投資額は既に15億ドルに及ぶ:
(Lao Dong Online 15日―FUJINETニュース1916号)

★ニントアン省に発電200MWの風力発電所を建設:
(TBKTSGN Online 13日―FUJUNETニュース1916号)

★ポリマー製紙幣、10万ドン札の偽札は最も多い:
(VnExpress 14日―FUJUNETニュース1916号)

ニュース解説 経済発展ゆえの悩み!?-中進国ベトナムの今後の課題

ベトナムの今年2010年の経済成長率は6.7%と政府目標率6.5%を上回り、同年一人当たりGDPは1,200ドルに達した。さらに、ベトナム経済はこれまでの10年に平均7.2%の高成長を遂げ「後発途上国から脱却し、中所得の途上国入りを果たし」た。

今後10年は「2020年までの工業国入り」と「政治・社会の安定、民主主義の実現」に努力するため、今後2011年~15年に年平均7.5~8%の成長を設定し、2020年には1人当たり国内総生産(GDP)を2010年の1,200ドル(約10万2,000円)から約2.5倍の3,000~3,200ドルに引き上げる目標である。なお輸出は5年間平均12%増、財政赤字は2010年の対GDP比6.2%を15年には4~5%に縮小の見通しである。

これまでの前期10ヵ年計画の「急成長」追求路線から「迅速かつ持続的な成長」重視路線に転換する。また工業分野でも量的拡大だけではなく「質と競争力の強化」が重要であることから、情報技術(IT)などの競争力のある製品開発が最優先分野である。
以上は、8月24日明らかになった、ベトナム共産党の来年1月開催予定の第11回党大会で採択される「2011年~20年の社会経済発展戦略」(10ヵ年戦略)草案によるベトナム経済・社会の総括と展望である。

その他、1990年以来で、ベトナム経済の世界経済への統合は、対GDP比率で、輸出36%・輸入45.3%(1990年)から76.8%、90.2%と飛躍的に進んでいる。
一方で、経済成長のひずみである貧富の格差では、2004年のGINI係数で37.1(中国は2004年で45.5)とアジア諸国に比べても良好であり、1日1ドル以下の貧困層の比率でも、1990年~2005年で、中国32.5%⇒7.3%、アジア全体で34.6%⇒18%に比べ、ベトナムは50.66%⇒6.48%と著しく改善され、貧困削減政策が奏功していることを示している。

また、北部にも外資が入り出したことや政府資金が貧困地帯に重点的に投入されていることなどで、地域間格差も拡大の程度が緩和されている(2010年9月日越友好協会記念講演会での古田元夫報告など)。

他方で、このようなベトナム経済の好調さを示す諸報道のなかで、「ベトナム経済、停滞期入りの恐れ=政策見直しが急務」というショッキングな報告書が出た。

これは、世界銀行とベトナム社会科学院(VZSS)共催で8月に開催されたセミナーの報告書である。ドイモイ(刷新)政策の下急成長を続けてきたベトナムが、停滞期に入る恐れがあり、政策の見直しが迫られているという。
世界銀行・VASSの合同報告書は、ベトナム経済が、国営企業グループを中心とした天然資源開発に過度に依存しており、活力に欠けている。運輸などのインフラ開発が遅れているほか、教育面でも国際水準との大きな開きがあり、熟練労働者の育成が困難な状況にあると指摘している。

そのため、VASSのドー・ホアイ・ナム院長は「中所得国の地位のまま停滞することを避けるための厳しい課題を乗り越える努力が必要」と警告しているし、グエン・タン・ズン首相も「現在の一人当たりGDPが現在の1,200ドルから2020年に3,000~3,200ドルに増加する場合、地域・人種間格差の拡大という課題が伴っている」と指摘した。
また、同課題について、ベトナム経済研究所のチャン・デイン・テイエンテエン所長は、別のインタビュー記事で以下のように述べている。

多くの発展途上国は、結局は「平均国民所得の罠(以下、罠と略)」に陥っている。一人当たりGDPが3,000~5,000ドルまたは7,000~8,000ドルに達した段階で足踏みしその水準を超えられない例が多い。それは、経済発展のための潜在能力の漸次的低下、資源枯渇、低賃金の優位性の消滅、成長に伴う環境汚染、貧富の格差、社会階層間矛盾など解決を迫られる課題が惹起することが原因である。

例えば、韓国・台湾・シンガポールなどは「罠」を超え、メキシコ・ブラジル・アルゼンチン、またアジアのタイ・インドネシアは「罠」を超えきれずに足踏みしている。
ベトナムがその水準に達したときにその「罠」に陥ることのないように、現在から新経済成長戦略を検討する必要がある。競争能力・新技術・高度先進技術をもつ世界的大企業がないことで、危険性は極めて大きい。具体的には「高度な技術をもつ環境にやさしいグリーン経済の構築」である。従来の資源開発・単純労働・原料輸出依存の成長モデルの転換が必要である。そして、その担い手である大手企業として、従来の国有企業に代わる民間企業への支援が最重要であり、市場経済のなかの民間企業の育成である。

このように、ベトナム経済が中進国入りという新たな段階に入るに当たっての、経済戦略の転換という意味の「ベトナム経済の停滞期入りの恐れ」の警告であり、それは、来年1月のベトナム共産党大会でも十二分に受け止められて、ベトナムの今後の発展のための指針として打ち出されるであろう。その場合も、決してギスギスした経済効率一辺倒の経済ではなく、ベトナムらしさのある環境にも人間にも暖かい経済・国づくりの将来像を切に望むものである。

(鎌田 隆)

お知らせ

10月初めから中旬まで、「タンロン=ハノイ1000年ツアー」に参加します。経済だけでなく、楽しいリポートをお届けできると思っています。

その代わり、「今週の見出しから」は少し休ませて頂きます。(編集子)

2010年9月26日

この欄は、原則として

毎週1回は、ベトナム・日本のベトナム関連情報の見出しを

毎月1回は、ベトナム経済解説(鎌田 隆)を

お送りしております。見出し記事の詳細は、(協)日越交流センターへ

E-mail:Vietnam@lapis.plala.or.jp へどうぞ!!

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『ベトナムは今!』No.49 今週の見出しから     

  • 『ベトナムは今!』No.49 今週の見出しから

域内鉄道・水運に関心:GM6カ国の閣僚会合 (NNA8月23日)

ベトナム、GDP2.5倍目標 10年で、工業国入りへ発展戦略 (共同通信)

原発受注へトップセールス=経産相、官民合同で働きかけ―ベトナム
(JIJIcom 8月25日)

◆2020年までに原子力人材育成に3兆ドンを投資
(Vietnam+& 8月21日、VnExpress 8月22日)

★ビンフオック昭で推定約10億トンのボーキサイト鉱脈を発見:
(Thanh Nien Online8月21日―FUJINETニュース1907号)

★多くのFDI大型案件は許可取り消しの危機に直面している:
(ThanhNienOnline 8月21日―FUJINETニュース 1907号)

◆縫製業と製靴業は年末までの注文を受注した
(Dan Tri Online 8月16日―FUJINETニュース1906号)

◆年初7カ月の天然ゴム輸出額は昨年同期比85%
(CafeF Online 8月18日―FUJINETニュース1906号)

言葉の壁超え「いざというときの力に」、いちょう団地で外国人中心の防災組織発足/横浜
(カナロコ神奈川新聞 8月24日)                        

外国人犯罪件数 上半期は4割減 (産経新聞 8月19日)

2010年のベトナム成長率、目標上回る+6.7%に=政府声明 (ロイター9月1日)

◆年初8カ月のFDI登録資本は昨年同期比12.3%減の115億7700万ドル
(VnEconomy 8月25日―FUJINETニュース1909号)

◆自動車輸出台数は3カ月連続で減少 (FUJINETニュース1909号)

◆8月末時点で13品目の輸出額が10億ドルを超えた
(Baodautu.vn、Lao Dong Online、VnEconomy8月25日―FUJINETニュース1909号)

◆2カ月間で鉄鋼価格が1トン当たり200万ドンも大幅に上昇
(VnEconomy 8月27日―FUJINETニュース1910号)

外資金山を住民が襲撃:越中部、環境問題の争点に (NNA 8月30日)

知的財産権の侵害、中国はワースト3位―香港シンクタンク (Record China 8月28日) 

Npo:ベトナムで治療活動の歯科医らが結成 岡山・北区で発会式/岡山
(毎日JP 8月30日)

白鵬2部屋合同ベトナム巡業に参加 (日刊スポーツ8月29日)

◆鉄鋼工場の増加で電力不足が深刻化
(Tuoi Tre Online 8月31日―FUJINETニュース1911号)

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第20回定期総会&懇親会

厳粛に!華やかに!

  第20回定期総会&沖縄ベトナム友好の集い レポート その2.

Ⅱ.沖縄とベトナムの友好の集い 

 

 前年2009年度は総会時・忘年会時とも満員御礼、大盛況に終わった友好の集いには、今年も会員の外に知人・友人、在沖縄ベトナム留学生など約30名で賑わい、アオザイ姿も目立った。

 照屋匡理事の軽妙な司会で、挨拶抜きで饒平名光三さんの乾杯音頭でいきなり盛り上がった。前年からのお付き合いのあじまあの沖縄野菜料理と与儀善栄副会長経営のベトナム料理店DAOの数々の料理とベトナムビール333、ベトナム焼酎Lua moi、勝沼ワイン、広島の地酒などなど・・・。

   

 会長挨拶のあと、コウサカワタル氏の一弦琴でベトナムの雰囲気に浸り、楽器作りの話に感心したり、アイヌ民族の口腔で共鳴させる楽器ムックリに似た民族楽器の演奏に驚いたりして、コウサカ氏は質問攻めにあった。

 また、アオザイ姿の在沖ベトナム人留学生による、cho con(わが子へ)というベトナム歌唱には、会場の経営者仲村渠さんが感銘したようだ。琉球大学での7月10日の第11回留学生まつりの宣伝もされた。ご盛況を祈りたい。

あとは、会長による、映像でみる2009年度友好協会の歩みと初めてのベトナム旅行が映し出されて、前年度を振り返った。在福岡ベトナム総領事一行の訪沖から、DOWACENの風景、三菱重工業社長による太陽光発電装置の贈呈の様子、また、こだまグループの初のベトナム旅行では、6つの少数民族が集う高原市場都市サパや、DOWACENでの沖縄メンバーと学生の交歓風景が目を引いた。

未だ興奮が冷め遣らずといった現地報告を映像を示しながら話したのは、6月3~11日のフエフエステバルから帰国したばかりの与儀善栄副会長と仲村千恵子理事。両氏は、日本を代表する「日本国沖縄芸能交流団」の沖縄県南部連合文化協会総勢37名とフエステバルに参加した。あいにく、友好協会総会が同文化協会総会とバッテングして、本総会・友好の集いに参加できなかった分、張り切って報告した。「文化遺産の発展・統合」をテーマとする2010年の祭典には、世界28カ国、40団体が招待された。5日の開幕祭会場には8万人を超える観客が参集した。この開幕祭に出場する6カ国に中高生の8人のエイサーが感動を与えた。

            

 6・7日の公演に続き、8日のベトナム日本友好協会との文化芸能交流会では、与儀善栄副会長から2009年ベトナム中部台風被害地域学生に自転車17台が寄贈され、ベトナム側の宮廷雅楽(ニャーニャック)演奏と獅子舞、沖縄側の琉球古典音楽斉唱、舞踊、空手、エイサーと続き、カチャーシーで締めくくった感動の交流の場・・・(この項、『なんぶ文化』会報21号、2010年6月、同協会による)。仲村氏のベトナム文化論が熱を帯びるのも無理はない。

報告や懇親が続くなか、参加した各界の方々の挨拶が続く。琉球大学名誉教授篠原武夫氏、TEDx RYUKYU の九島まさひろマネジャー、沖縄中央魚類の上原徹専務、初の訪越の写真家寄合修氏、日本青葉会沖縄支部の村田光司氏、沖縄海外子女教育国際理解教育会会長の神谷乗仁氏、沖縄NGOセンター事務局の金城さつき氏・・・、それぞれの専門分野とベトナムとの関わりの話がまたてんこ盛りで終わらないが、夜は更けていく・・・。

たまらず、与儀善栄副会長が「中締め」の挨拶で、全員の集合写真、総会から呑まず食わずのカメラマン宮腰力氏のシャッターで、三々五々帰途に就く。

    Cam on.(ありがとう) Hen gap lai nhe!(また会いましょう)

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厳粛に 華やかに―第20回定期総会&沖縄・ベトナム友好の集い のレポート 1.

厳 粛に !華やかに!

第20回定期総会&沖越友好の集い・レポート その1.

  沖縄・ベトナム友好協会第20回定期総会と沖越友好の集いは、去る2010年6月26日(土)夕刻、那覇市内ぶんかテンプス3階沖縄NPO活動支援センターと同・沖縄料理店あじまあで開催されました。そこで、この記念すべき会の様子をやや詳細にお知らせします。

Ⅰ.第20回定期総会
定刻より15分遅れて開会され、まず司会の高嶺久理事の開会挨拶、議長選出が行われ、議長に仲村千恵子理事を選出した。総会成立確認報告では、委任3名と出席25名で成立が確認された。

2.会長挨拶
 つぎに、鎌田隆会長は、概略以下のような内容の挨拶をした。①2010年は、ハノイ遷都1000年目ベトナム戦争終結35周年、また、2011年がドイモイ政策導入25周年ベトナム共産党第11回大会開催年、など記念すべき年であること。②ベトナム経済は、世界経済の危機にもかかわらず2009年には年5.32%の経済成長を達成し、国民1人当たりGDPも1,000ドルを超え「中進国」入りを果たし、1010年には6.5%の成長、1人当たり1,200ドル達成を見込んでいることを報告した。

  

  そして③鎌田は、ベトナムに関する新著を計画しながら、この4・5月には普天間問題で熊本、香川、京都など15カ所を行脚し訴えるなどで、執筆は大幅に遅れているが、去るベトナム戦争で沖縄が、ベトナムの人々からB52の飛び立つ「悪魔の島」といわれたような、戦争の加害の立場に再び立たないためにも、ベトナム初めアジアの国々との友好親善を一層深めるためにも、もうこれ以上沖縄に基地はいらないと訴え続けなければならないと考えていると述べた。

 さらに、④ベトナムが区切りの年であるように、本友好協会も2011年は結成20周年を迎える年であること。⑤前年度2009年度は県立博物館・美術館などとの共催で、シンポジウム1回、講演会3回、連続講座7回、ワークショップ4回、アオザイフアッションショーなどなどを開催しすぎ?て、2010年はやや目立たない年度になったが、それなりに、重要な事項がいくつかあったこと、と指摘した。

 そして、⑥とりわけ、会長・副会長による2009年夏・秋の2回のベトナム訪問があり、まず7月の会長就任表敬訪問時には、本協会の現地機関であるハノイ市郊外のドンアイン沖縄文化経済交流センター(以下DOWACENと略)を初めて訪れて、後述の報告通り順調であることを確認し、9月には三菱重工業の同センターへの太陽光発電装置の贈呈式にも参列し謝辞を述べた。一方で中部フエに設立後の永年の不正常な状態を会長・副会長で正常化したことを報告した。

 最後に、⑨本総会では、来年20周年の記念事業についての理事会としての提案をして、参加者の意見・要望を取り入れて、それらを理事会にもちかえり今年度準備態勢を整えていきたい。参加者の活発な議論で、この会が意義あるものになるよう、ご協力をお願いする、と結んだ。

2.議事
第1号議案 2,009年度活動報告、第2号議案決算報告・監査報告 

 まず、事務局長からの文書報告があり、口頭・文書による追加報告、質疑応答があった。第1号議案については、会長からは、①2009年5月に申請したトヨタ財団の「2009年度アジアの隣人プログラム」への応募企画である『ハノイ近郊の農村における健康食品の生産・製造・流通に関する経営指導(技術移転)』が、同年10月に同財団の助成対象の選に漏れた結果についての経過報告があった。

 

 そして②DOWACENについては、その主な事業である日本語教育で、2008年度タンロン・ノイバイ両工業団地の日系企業約6,000人へ、2000年以来の実績は28社約30,000人以上への教育を行ない、財政状況も安定し、2008年には第Ⅱタンロン工業団地付近のDOWACENⅡを開校するなど順調であり、2009年9月には、三菱重工業が同センターに対して『太陽光発電装置一式』を贈呈し、その贈呈式が挙行された。

 

 ③一方で、ベトナム中部の古都フエに設立したFUWACENについては、運営を任されたベトナム側カウンターパートの中心人物の背信行為で、この間全く機能しなかったので、出張した私ども会長・副会長で一計を案じて、その中心人物抜きの態勢で事業を継続発展させる方向で秋9月の際訪問時に合意書を作成し調印式を行った、現在フエの出先機関はその新体制で再出発しており、その後のベトナム中部の台風水害被害救援カンパや、この6月のフエ国際文化フエステバルへの沖縄南部文化協会芸能団の派遣も、この新しい体制のもとに行われたという、追加報告があった。

 

 なお、DOWACEN・FUWACENについては、両センター所長である与儀善栄副会長から、直前に開催されたフエの国際フエステバルの様子も含めて詳細な報告があったが、フエステバルについては、沖越友好の集いの項で詳述する。また、会長からとくに、従来一個人の物心両面の献身で支えられてきた両センター活動を協会全体の事業として明確に位置付けするためにも、普段からの理事会報告や審議が必要であるとの発言があった。
以上についての報告を原案通り、全会一致の賛成で承認した。

 第3号議案 2010年度事業報告、第4号議案 2010年度会計予算、第5号 会則の変更、第6号議案 役員改選

 2010年度の事業については、例年のような活動の柱の外に、協会設立20周年記念事業の準備活動の柱を新たに追加することが提案され、理事会としての記念事業についての提案があった(この全文については、協会ホームページで近日中に掲載予定)。

 事務局長の原案提案の後、追加説明の会長からは、①前年のトヨタ財団助成への今年度オフアーの企画について「沖縄とベトナムにおける文化芸術による相互理解の試みーとくに児童の描く戦争絵画の交流を通して」というタイトルで、佐喜真美術館、くすぬち平和文化館、沖縄県立平和祈念資料館などとの折衝を経て去る5月13日にトヨタ財団に提出済みであること、今年度中に実行員会を結成して、助成の如何を問わず来年度に協会設立20周年事業の一環として実施に移されることなどが報告された(この企画についても、協会ホームページで紹介予定)。

 ②沖縄・ベトナム設立20周年事業については、創設者である福地曠昭氏の功績を讃えるが、単なるセレモニー的な催しに偏ることなく、20年目の記念となるような事業を提案することとして、以下の諸課題が提案された。沖縄とベトナムの文化交流シンポジウム、沖縄とベトナムの戦争絵画展、訪越代表団・在日ベトナム大使の招聘、20周年記念誌(DVD版)、ベトナムの学生への奨学金の募集、その他の記念事業の6本の柱である。

 第5号議案として、現在顧問である福地曠昭氏を名誉会長に格上げするための会則改正、(第17条 役員の種類及び数)に名誉会長を加え、顧問を2人から3人に増加する、を承認の上、第6号議案により、名誉会長 福地曠昭、顧問 大城栄徳・本村繁、以下、16名の理事、2名の監事の役員案が提案された。会長からとくに理事構成に婦人・若者の参加に対する希望が出され、新城洋子氏を理事に加えることも含めて承認され、新年度事業を支える新体制が確立されて、全議事を終了した。

 なお、定期総会・友好の集いに寄せられたメッセージ要旨は以下の通りである。

 開催に祝意と連帯の挨拶を送る。普天間基地撤去で県民が国民の先頭で闘っていることに敬意を表する。貴会が2009年度に大きな成果を挙げていること、とりわけDOWACEN事業、奨学金制度の運用開始、在沖ベトナム学生との交流、フエ文化交流、ホームページなど宣伝活動、会員拡大などである。2010年の設立20周年事業含め、今日の日越関係の発展に相応しい前進に驚きと感動を覚える。日越協会も本年創立55周年を迎え、1000名会員回復に努力している。総会が成功することを祈念する。
                                                                     日本ベトナム友好協会 理事長 本吉良吉

 総会の開催を祝す。琉球王国と中国の交流は500年余り、ベトナムとの交流も本土幕府に300年先立つという。隣国との交流、架け橋の深化は共通の課題である。今後とも友好の絆を深め、互いに激励し合って行こう。                          日本中国友好協会沖縄県支部支部長 上里賢一

 これまで、沖越の友好関係に様々な視点から取り組んできた貴会が設立20周年を控え第20回総会と友好の夕べを迎えることに祝意を表する。今後一層の活躍と発展を祈る。
                特定非営利活動法人 沖縄NGOセンター 会長 新垣誠
  
                                                                                    文責 鎌田 隆

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